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「国際結婚」の障壁とは?

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こんにちはパンジー薫です! グローバル化が進み、外国の人と結婚をする「国際結婚」の数が増えているとよく聞きますが、実際に自分のまわりで国際結婚をしている人が多い、と実感している人も少なくないのではないでしょうか? それもそのはず。厚生労働省が公表している「夫妻の国籍別にみた婚姻件数の年次推移」(2016年)では、婚姻総数720417のうち、夫妻の一方が外国人と結婚している数はなんと、39511組み!

約5.5%の人が国際結婚をしているという結果があります。100組のうち、5組は国際結婚なので、身近であってもおかしくはない現状になってきているといえます。昭和45年(1970年)には5546組み(0.5%)しかいなかったことと比較すると、なんと11倍に! わずか46年でここまで増えたのですから、現在、団塊世代といわれる人にとってはすごい変化だと想像ができますね。

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と、人ごとのようにいいましたが、私の両親は今オーバー60なので、もろその世代。なにより娘である私が「会わせたい人がいる」と連れてきたのがアメリカ人の男性だったので、当時の両親の衝撃ははかりしれません(笑)

ここで、みなさんが気になるのが「親からの反対はなかったのか?」だとおもいます。結論からいうと最初はありませんでした。もともと母親とオープンな関係の私は、ブーと付き合ってすぐに報告。当時実家暮らしだったのでその後も毎日のようにブーに関する話をたくさんしてたので、母のブーに対する嫌悪感みたいなものは一切ありませんでした。とはいえ外人と付き合ってることを驚かなかったのは、私の初めての彼氏がフィリピン人だったっていうのが大きいとはおもいます。(これについては機会があったらまたお話します)

しかしブーと婚約し、いよいよ両親への挨拶という段階にはいったとき、父になんと紹介すればいいのか困った私と母は、ある作戦を実行することに。その作戦とは、母が毎日ブーのいいところを父に吹きこむというもの。「ジャッキーの彼氏はとってもいい人でやさしくて、頭がよくてエトセトラエトセトラ……」と、毎日のように言ってもらいました。(※外人であることはまだ伏せている)
そのかいあって、父のブーに対する好感度はGOOD! 両親挨拶の日までには、なにげなくアメリカ人であるということも伝えていき、なんとか当日を迎えました。(母によると、相手が外人だと知ったときの父のリアクションは予想外に薄かったらしい)

そして当日。ブーは今まで勉強した日本語パワーをフル発揮してくれました。(ブーは日本語学校に1年通学)ところどころ、わからない単語は英語になりつつも、約4時間強(ランチとティー)におよぶ長時間を頼もしく乗り切ったブー。日本語で会話し、堂々と「娘さんを愛しています」と両親に話してくれたときは、感動で胸が詰まって泣いてしまいました。母の顔をちらりと見ると、母も涙を浮かべていたのを今でも鮮明に覚えています。父と母は、私たちがアメリカへ行ってしまうのかということをすごく心配していたようで、そのこともブーに何回も確認していましたが、ブーの答えは「日本に住みたいとおもっている」。それで安心したようで、最後には私たちの結婚を了承してくれました。

が、しかし!!

その2ヵ月後に両親の家に遊びにいったときのブーの発言により、両親の気持ちは「反対」へ変化します。このときひどいホームシックにかかっていたブーは、苦労して入社した大手金融会社を退職したい、アメリカへ戻りたいといってしまったのです……。これを聞いて、案の定父は激怒。「娘を養っていく責任感がない、言ってることがこないだと違う!」と、ブーを日本語で責めました。・・・そして今に至ります。はっきりいって両親のブーに対する不信感は消えていませんが、それでも私がブーと一緒にいつづけること、二人の意思が固い様子をみて、受け入れはしないものの、最近はあきらめる形でみとめてきているようです。

あのときのことは今でも後悔しています。ブーの心理状態をわかっていながらなぜ、両親の家へ連れて行ってしまったのか、と。でも最近になって、それも違うかなと、すこし考え直してきました。というのも、自分の国を離れ、異国に住むということは、そう簡単にはできない大きな決断だと思うからです。たしかにブーは自分の意思で日本に来て住んでいるわけですが、それでも家族や友人にあえない寂しさを強く感じたとき、「日本が好き」という気持ちだけでは乗り越えられない瞬間があるのだと、近くでみていて思いました。

逆の立場で考えてみたとき、もし私が一生アメリカに住むとなったら、いくらブーを愛していても、ときどき無性に寂しくて帰りたい気持ちになると思います。それに家族や友人が困っているときにすぐ助けに行くこともできない、そんなリスクも国際結婚にはあるんだと痛感しました。

そんなわけで、今回言いたかったのは、「国際結婚」の障壁として言葉の壁や価値観の違いなどがよくあがるけれど、「どちらの国に住むのか」という問題も、実はとても大きな壁なんだということです。

結局私たちは今後どうするのか、ですが、今のところ答えはまだ出していません。というのも、ブーはときどきホームシックになっては「来月アメリカへいこう」というけれど、2日後にはやっぱり日本に住みたい、と気持ちが揺れているからです。ただひとついえるのは、わたしはブーのライフパートナーとしてどこへでも一緒についていくと決めたことです。

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それではまた。See ya tomorrow!
 ▼国際結婚を考えるうえで避けられない「宗教」についても書いてます 

 ▼法律婚する前に、事実婚について考えてみませんか?