ぱんじーすみれのおもってたんとちがう!

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ウィスキーは水割りで

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photo by Vecteezy

 

外国人のお酒と言えばウィスキー、しかもストレートで飲むイメージを勝手にもっていた。

だって映画やドラマでよく見る。

オシャレなガラスのデキャンタに入ったウィスキーが、リビングや寝室やオフィスの机にドンッと置かれて、それをクイッと一杯やっているのを。

私はそれを見て、「なぜこの人たちはストレートでばかり飲むのだ」と思っていたものだ。日本人の私は、ウィスキーといえば水割りか炭酸割だからだ。

バーテンダーをしていたとき、そんな話を常連のお客さんに話したら、興味深いことを教えてくれた。日本は水が軟水だから、水割りがおいしいのだと。

な、軟水? ナニソレ。

恥ずかしながら、水にはやわらかい水と硬い水があることを知らなかった私は、衝撃を受けた。

お客さんによると、カルシウムやマグネシウムが豊富に含まれる水は硬水と呼ばれ、外国に多い水タイプだそう。味は、少し苦みがあるらしい。

百聞は一見にしかずだ。硬水がどんなものか、とりあえずコンビニで買って飲んでみることに。ゴクッ。なるほど。日本の水と比べ、かなり水の主張が強い。千鳥のノブ風に言うなら「癖が強い」。これは、水に含まれるカルシウムやマグネシウムの味なのだろうか。しかも、なんか重い。胃にずっしりとくる。

これではウィスキー本来の味を、水が邪魔してしまうだろう。どうりでM(ジェームズボンドの上司)は、ストレートばかり飲んでいるわけだ。

ということは、もしMI6の本拠地が日本だったならば、Mは水割りばかり飲んでいた可能性もあるということか。ウィスキーを水で割るMを想像したら少し面白いではないか。

次回作はぜひ、舞台は「日本」で。頼んだぞ、ソニー・ピクチャーズ。

そういえば、最近ツイッターで「日本の出汁文化」と「軟水」にまつわる投稿が話題になっていた。


ウィスキーに限らず、出汁をとるのにも硬水は不向きなのようだ。しかし私同様、水の硬度と料理や飲み物の関係を知らない人はたくさんいたようで、かなりリアクションをされていた。

国が違うのだから、食が違うのは当然だと思っていた。だが、水の違いから独自の食文化がうまれ、発展していったのだ。どの国の料理も、そうした独自の生誕ストーリーがあるのだ。

改めてそんなことを知り、アメリカ料理なんて……と、夫の母国料理をどこか下に見ていた自分を恥ずかしく思った。出汁料理を作れるから日本食の方が勝っている、なんてことはないのだ。

人には人の乳酸菌。軟水国には軟水国の料理、硬水国には硬水国の料理、なのだ。

……とはいえ、やっぱりウィスキーは水割り派の私。軟水の国に生まれたことを感謝しながら、今夜もウィスキーの水割りを飲むのである。

***

次回もぜひお楽しみに。

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