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トロジャンが見つからないジャン

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photo by Vecteezy

 

恋人時代、どうしてもコンドーム(夫のサイズ)が見つからなかった。

日本のものは欧米人には小さすぎるようで、きつくて血が止まってしまう。避妊したいのはやまやまだけれど、行為の最中に萎えてしまうのでは元も子もない。

そんなある日。原宿でデートしていたら、「コンドマニア原宿店」というお店を見つけた。原宿、神宮交差点の一角にあったポップな外観のお店だ(※現在は東京都渋谷区神宮前6-6-8-101に移転)。

FASHIONSNAP.comより引用

一見すると、「輸入雑貨屋」のようだが、実は「コンドーム専門店」。そうとは知らずに彼氏と入店し、気まずい思いをした人は少なくないのではないだろうか。

「ここなら見つかるかも」

そんな希望を胸に、夫と入店してみた。これがコンドーム? と思うほど、パッケージのかわいいコンドームがたくさん。フレバーつきコンドームなんてものもあった。いろいろなコンドームに目を奪われながらも物色していると、馬と目があった。なんだこれは。「SUPER BIG BOY……?」 

「大きさ」に合わせたオカモト サイズシリーズのラインアップ

それは、国内コンドーム製造メーカー「オカモト株式会社」が製造する商品だった。

コンドームを選ぶ基準は、人ぞれぞれだ。薄さや厚さを気にする人もいれば、素材や潤滑剤の量などを重視する人もいる。だが、私たちのように、「大きさ」を求める顧客のための商品、それが同社の「ボーイシリーズ」だった。

「出会えたかもしれない」

そう思った。

「ボーイシリーズ」を知らない人のために説明すると、タカは細い人(直径31ミリ)用、馬は標準よりちょっと大きい(37ミリ)人用、ゾウは大きい人(直径46ミリ)用となる。

「ボーイシリーズ」各直径サイズの早見図

正直、直径〇〇ミリなんて言われても、女の私にはチンプンカンプンである。男性はみんな自分の直径サイズを把握しているものなのだろうか……ふとそんな疑問がわく。ちなみに夫は把握していなかった。

馬とゾウを交互に見比べ悩む夫……。

ここが動物園だったならば、「次は馬を見ようか、ゾウを見ようか」と悩む姿を愛おしく思っただろう。だがここはコンドーム専門店。自分のサイズは、馬(ちょいデカ)かゾウ(メチャデカ)かで悩む姿はシュールすぎる。

結局、お店で夫のサイズを測るわけにもいかず、「こんなに大きくないと思う」と夫が謙遜するので、馬を買って帰ることになった。頼むぞ、馬。

そして夜。さっそく馬を試してみることに。

ん、んん……⁉

入るには入ったのだが、まだまだキツそうである。

「まだ少し苦しそうだね」

"yeah, It's a littltle tight." 

ゾウを買うべきだったか……。ガックシ。

謙遜の美学というけども、ことコンドーム選びにおいて謙遜は不要のようだ。大事なのは「自分にフィットしたサイズを選ぶ」こと。そのためには謙遜するでもなく、見栄をはるでもなく、素直に正直にありのままの自分(のサイズ)を認めることが重要なのだ。まさにアドラー心理学でいう「自己受容」だ。コンドームの世界は深い。

そういえば、夫とコンドーム探しをしている中で、「コンドームで避妊」は世界の常識ではないことを知った。「自分の身は自分で守る」という考えの強いアメリカでは、女性がピルを飲んで避妊するのが一般的らしい。インドやブラジルでは女性の不妊手術、中国やフランスではIUD(子宮内避妊リング)の割合が高いそう。

では私たちはどうしたか。話し合いの結果、夫が飲み薬には慎重派なこともあり、引き続きコンドームでいこうとなったのである。

社会実情データ図録「主要国の避妊法」より引用

「所かわれば品変わる」というが、「ところ変われば避妊法」も変わるようだ。

ちなみにタイトルの「トロジャン」は、アメリカでナンバーワンのコンドームメーカーである。コンドームと言えばほぼトロジャン製のため、「トロジャン=コンドーム」として通じるほど。日本で言う、「ゴム=コンドーム」みたいな感じだ。

しかし「コンドーム」と口にするのは恥ずかしいのに、「トロジャン」なら言いやすいのは私だけだろうか。はっ、そうだ。ひらめいたぞ。

独身時代、彼氏に「コンドームして」と言いづらいと悩む友達がいたが、「トロジャン」なら言いやすいのでは。しかも韻を踏んで「トロジャン使ってほしいジャン♪」とオチャメな感じで言えば、雰囲気を壊すこともないのではないだろうか。

コンドームは、避妊効果はもちろん、性病からお互いを守ってくれるツールでもある。自分勝手な理由で使わない男性は言語道断だが、女性も自分の身を守るために、「トロジャン使ってほしいジャン」を合言葉に、パートナーとの時間を楽しみたいものだ。

***

次回もぜひお楽しみに。

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