「かわいい」の定義 - ぱんじーすみれのおもってたんとちがう！

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最近、夫の買い物時に「かわいいものを選んでね」「それって、かわいい？」「とにかくかわいいものにして」とリクエストすることが増えた。というのも、「とにかくかわいいもの」じゃないと娘たちが使ってくれないからだ。イヤイヤ期ならぬ、かわイヤ期（かわくないとイヤ）の真っただ中なのである。

歯ブラシも、下着も（見えないのに！）、コップも、バスタオルも、台ふきん（！）さえ、ピンクがいいだの、ユニコーンがいいだのと、朝から晩までうるさいモンスターたち。

くわえて長女のつむじちゃんなんてまだ4歳だというのに、もう化粧に興味を持ち始めた。そして「ママはなんでお化粧しないの？」「ママにも塗ってあげようか？」としまむらで買ってあげた“すみこぐらし”のアイシャドウを手に、母にせまるファッションモンスターと化した。いくらかわいいが好きでも、狭い心の檻を壊して自由になる（※ファッションモンスター歌詞参照）には早すぎないか⁉　というか、心の檻もなにも、なにもしなくてもそのままでかわいいのに。

しかし、おかずくらぶのゆいＰ風に言えば「これが女の子の親になるということかぁああっ」なんだろう、たぶん。女の子はませているのだ。思えば私も5歳のときに、母のヒールを盗み履きしたり、私も口紅を塗りたい！　とせがんだりしていたではないか。ありったけのタオルを胸につめこんでは鏡の前で叶姉妹ビジュアルを楽しんでいたではないか。

話がパイに、いや脇にそれてしまったが、そんなわけで冒頭のやりとりが私たち夫婦の間で頻発しているのだが問題は夫である。なにがかわいくて何がかわいくないのか。ピンクであれば“かわいい”のか。「かわいいの定義」が分からないというのだから困った。

昔はあんなに好きだった子どもたちへのおもちゃ選びも、去年のクリスマスではすっかり苦行に。「行ってくる」と出かけたかと思えば30分後には、「何を買えばいいか分からない。頭が痛いからもう帰る」と、私にラインをしてくるありさまだった。

されど戦場に行ったからには手ぶらでは帰らぬのが元兵士の夫である。ららぽーとから帰還したその手にはトイザラスの袋をさげいるではないか。やれやれ、分からないといいつつ夫なりにかわいいと思ったものを買ったのね……と袋の中をみてみると、なんということか。そこには木製のパズル×２とルービックキューブ？　のような物が！

なんじゃこりゃあああああああああああああああああああああ‼

私の中のYUSAKU・MATSUDAが叫ばずにはいられなかった。

あれだけ「とにかくかわいいものなら喜ぶよ」と伝えたのに、かわいいと無縁のもの買ってきやがるとは……！

かわいくないうえに、こんな、こんな組み合わせをあれこれ考えて問題解決することで喜びをえる代物なんて、女はすきじゃないんだよおおおおお！　女は合理性よりも感性を大事にするんだよおおおおおおおお！

くっなぜなんだ……。せめて買うならすみっこぐらしとかハローキティとかのパズルにしてくれればいいものを(´；ω；`)ｳｯ…

どうやら夫は悩んだあげく、自分が貰ってうれしいものを買ってきたようだった。まさに女心を分からない彼氏や夫が、パートナーの誕生日や記念日にやらかしがちな行動ではないか。まぁ、そんな不器用なところもすきなんだけど。

夫に「かわいい」を分かってもらえるにはどうしたらいいのだろうか。答えを求め、アマゾンという名のネットジャングルへ迷い込んだ私は、そこで『だからモメる！　これで解決！　男女の会話答え合わせ辞典』という本を見つけた。

同本は、単語ごとに男女の認識のちがいを調べることができる、まさに辞典のような解説本である。

目次をみると、「か」の欄に「かわいい」という項目を発見。さっそくお目あてのページをめくる。

【かわいい】
男：面倒をみてあげたくなるような、どこか弱さを感じさせる人や物に使う。
女：「素敵」「美しい」など、心を動かされたものに対して幅広く使う。

かわいいの定義がめちゃめちゃ違う！（笑）

なるほど。男性はかよわいものに対してかわいいと思うのか。どうりでリラックマやキティを見て「かわいい」と思わないわけだ。見た目がポップになっただけで、その正体は熊と猫である。「東京ラブストーリー」でカンチがリカじゃなくさとみを選んだのも胸くそではあるが納得である。

はっ。ということはだ。

ドラゴンボールに、相手の戦闘能力が数値化できる「スカウター」というアイテムがあるがこれを使えば男性でも簡単に「かわいい」を区別できるのでは？

と、そんな下らない考えは置いといて、次に夫にかわいいを説明するときは「弱いかどうか」にフォーカスして説明をしてみようと思うのであった。