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ハーフの子どもに「蒙古斑」はあるのか問題

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もう4年も前のこと。夫との子どもを妊娠したとき、初めに思ったのは「金髪グリーンアイの子が産まれたらどうしよう(喜)」だった。

だがそんなことを思っていたのは家族で私だけだったと思う。なぜかというと、夫はアメリカ人といえど黒い髪、黒い瞳といういで立ちだからだ。ではどうして私がそんな期待をしたのかというと、それは夫の父親が金髪&グリーンアイの持ち主だったからである。

少年時代の夫と写る、ザ・典型的な白人外見の義父をみたときから、私は「もしかしたら隔世遺伝するかも……」という淡い期待をせずにはいられなくなったというわけだ。

そんな母の密かな期待を背負って産まれてきた長女つむじちゃんを初めて見たときは驚いた。髪の毛が金髪だったから……ではなくふさふさと生えていたからだ。

同じ入院期間に生まれた赤ちゃんたちはみんなつるんとしていたので、勝手に赤ちゃんとはみんなお禿ちゃんなのだと思っていたが、毛量には個人差があると知った。

さて、気になるつむじちゃんの髪色だが、夫と私によく似てきれいな漆黒であった。少しくらい茶色でも……と思ったが、きっぱりすっぱり、どこからどうみても真っ黒だった。しわくちゃの顔に大きな目は、ハーフ顔と言うよりも赤ちゃん猿のよう。ベビールームで眠るほかの赤ちゃんたちと比べても、とくにハーフっぽい要素はなかったのだった。

ではいつハーフっぽい見た目になったのか。アンサーは、「実はよく分からない」である。

思わずズッコケてしまう答えで申し訳ない。だが、そばで世話をする実の親が分からないくらい、つむじちゃんの外見はころころ変わっていったし、現在もそれは終わっていないのである。

これは、ハーフの子にあるあるの現象なのだろうか。つむじちゃんは日ごとに顔が変わった。ある日はママ要素の濃い日本人顔をしてると思いきや、その次の日にはパパ要素の濃いアメリカ人顔、なんてことが日常だったのだ。

また髪の毛も、産まれたときは真っ黒だったのに、3歳ころには明るい茶色になったり、くるくるとしたカーリーヘアが2歳頃にショートカットにしてから直毛になってしまったりなど変化が目まぐるしい。

そして現在、4歳になったつむじちゃんであるが、誰から見ても「もしかしてハーフですか?」とか「ハーフっぽいですね」という外見になっている。ようは、夫にそっくりの見た目になったのである。そんな長女であるが、さっきも言ったように相変わらず顔の変化は終わっておらず、母である私が「あれ、なんか今日は日本人みたいだね」と思う日もあるからつくづく不思議である。

一方、次女のえくぼちゃんはどうか。つむじちゃんに比べると顔の変化は少なく、最初から2歳の今まで一貫してママ似である。といってもよそ様からみればハーフっぽい要素も少しはあるようで、「すごいママ似ですね! あれ、もしかしてママは外国の方ですか?」と、予想外のツッコミをうけることもしばしば。

私は東京生まれの父と長野生まれの母から生まれた純粋な日本人であるのに、一体どういうことだろう。しかし考えてみれば、昔から「フィリピン人っぽいだの」「沖縄の人っぽいだの」言われてきたのでテルマエ・ロマエでいう、「平たい顔」というよりは多少凹凸のある顔つきなのかもしれない。

そんな感じで姉妹はあまり顔が似ておらず、姉の方がパパ要素を濃く継いだ(今のところ)となっている。

顔の造作にばかり気を取られていた私だが、つむじちゃんが5ヶ月頃だろうか。お風呂にいれているときに、腰のあたりに青い痣(あざ)のようなものがあるのを発見した。

なんだこれは? 知らない間にぶつけた? でもそれにしては痛がったりなどしてないし……。

つむじちゃんの体に出現した青あざのようなものは、黄色人種モンゴロイド)の赤ちゃんに見られる特有の母斑、「蒙古斑」だった。しかしつむじちゃんのものは「うっすら」だったので、なかなか気付かなかったようだ。

ふと、夫をからかってみたい気持ちが沸き上がった。蒙古斑を知らない白色人種(コーカソイド)の夫に見せたらどんな反応をするだろうか。ニヤニヤしながら夫に、「見て見て、このMOUKOHAN~★」と、お風呂上がりのつむじちゃんの背中を見せてみた。

 

すると、最初はなんのことやらとキョトンとしていた夫だが、我が子の体に青あざのようなものを確認すると、みるみる青ざめていき、「何これ?」「ケガしたの?」「それとも病気?」「いつから⁉」と止まらない。

そんな夫の様子を見て、私は「これはジョークにしたらアカンやつだ」と察した。そもそも夫は、子供に関して過保護で神経質なところがあるのだ。心配のあまり夫の目つきが鋭くなってきたタイミングでネタ晴らし。


「驚かしてごめん! これは蒙古斑と言ってだな……」

こうして本件は、私の迅速な釈明により事なきを得たのである。

それにしても。蒙古斑について知らない白人の夫に、子供の虐待を疑われて驚いたという日本人女性のブログを昔どこがで読んだはいたが、白人の蒙古斑に対する認知度はとても低いことを実感した出来事だった。

蒙古斑は日本人とモンゴル人だけ?と言う記事によると、蒙古斑の出現率は黄色人種でほぼ100%、黒人は80~90%、白人は1~20%といわれているそうだ。白人であっても2割に発現すると知って驚いたが、なるほど私(黄色人種)と夫(白人)の子に蒙古斑が出現するわけである。また、黒人の出現率が日本人とあまり変わらないのも納得した。黒人と結婚した妹の子どもの蒙古斑の方が、つむじちゃんやえくぼちゃんのと比べて、濃くハッキリしていたからだ。

 

蒙古斑をはじめ我が子の成長、育児を通して驚かされることばかりであるが、私はそんな毎日をやっと最近楽しめるようになってきた。きっと2人目を産んで、出産育児が未知のものではなくなったからだと思う。むしろ子どもを産んでから、見える世界が180度変わり、というか今まで見えていなかったものが見えるようになり、毎日がふしぎ発見ミステリーハンターになった気分である。

私は天津飯の親族でも「三つ目人」の末裔でもないが(むしろ悟空の末裔希望)、親となり庇護者という第三の目が開眼したことで、「SEKININKAN(責任感)」という技を体得した。そしてこの技を体得したおかげで、今まで見えなかった(気にしなかった)障害に気づき、小さな段差や石ころ(危険)から、子どもを守れるようになったわけである。

同時に、子どもと同じ目線になることで見逃していた世界の構成員である自然や生き物にもじっくり目を向けるようになり、生きること、死ぬことをもっと身近に感じたり、考えるようになった。生死は悲しいことや辛いことである前に、私たちの世界の一部、私たちもその一部である。そんな当たり前のことに改めて気づき、人生がヒトシくん人形でいっぱい……ではなく輝きだしたのである。

 

一人で漕いでいた人生のボート。それが夫と出会って船となり、子どもという乗組員が増えたことで、私の人生は驚きと発見でいっぱいの毎日になった。

 

5歳ころまでには自然と消失すると言われている「蒙古斑」。わが子の蒙古斑が消えたとき、私たちはどんな冒険ステージにいるのだろうか。

まだ見ぬ未来に「オラ、ワクワクすっぞ!」なのである。

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次回もぜひお楽しみに。

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↓やっちゃえNISSAN、なっちゃえDOKUSYA↓


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