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「こどもは何人ほしい?」で大げんか

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photo by Vecteezy

 

前回のお話はこちら

2014年の春に出会い、2018年の冬に入籍した私たち。

その間、およそ3年と7か月。

プロポーズされたのが、交際3か月目で超スピードだったのに対し、結婚までのなんとながいことよ。アメリカ人は婚約から結婚までは長いとは聞いてたけど、長すぎないか。

博多華丸のネタで「スピーチとスカートは短い方がいい」とあるが、婚約から結婚までもぜひ追加してほしいものだ。

ただ、だいぶ焦らされたなぁとは思うが、振り返ると私たちに必要な時間だったとも思う。というのも、私たちは離婚率50%以上の「国際結婚」だからだ。

もし、夫婦喧嘩をして「子供と実家に帰らせていただきます」なんてやろうものなら、ハーグ条約に違反しているとみなされ、誘拐犯にもなりかねない。また、日本では二重国籍が認められていないので、子どもの国籍についても話し合っておく必要がある。

だから私たちの場合、結婚前に「価値観のすり合わせ」がとても重要なのだ。とくに、子どものことは。

子どもは欲しいのか、欲しくないのか。欲しい場合、いつまでに欲しいのか。何人欲しいのかなどなど。

そして、この「何人欲しいのか」で私たちは大ゲンカをした。夫が、「子どもは11人欲しい」と言ったから。

11人て。サッカーチームでも作る気か。

当然だが、夫はサッカーチームを作りたいわけではなかった。「11人もいれば1人くらいは老いた親の面倒を見てくれるだろう」と、老いた夫を守るキーパーが欲しかったのだ。サッカーのキーパーではなくて。

夫の発言に、中居くんも鶴瓶師匠もザ・世界が仰天したことだろう。

そして11人て……。私のザ・あそこも仰天だよ。

しかし今ならわかる。夫はあんまり深く考えずに、なんとなく思ったことをポーンと口に出してしまっただけだと。だからあまり真剣に受け止める必要はないのだと。

だが夫のトリセツがまだ出来ていなかった頃なので、「11人いてもいいのはオーシャンズだけだ!」とイラっとしてしまったのである。

そして新宿の蕎麦屋でケンカとなり、「子どもは11人」と譲らない夫に「もう知らない!」と、バーンッと店を飛び出した私なのである。

まるで少女漫画のような展開。しかし走り去る私を「ちょ、待てよ」とキムタクばりに夫が引き止めることはなく、私は家に着いたのであった。

……え? ちょ待てよ。

あれから数年。結局、子どもの数については10人、9人、8人……と減っていき、今は5人に落ち着いている。たくさんの家族に囲まれて育った夫なので、やはり子供はたくさん欲しいみたいだ。

とはいえ、夫ももう38歳。子どもも2人産まれ、だいぶ現実的に考えるようになった。あと3人は欲しいといいつつも、私の体力や健康次第……とだいぶ私に寄り添ってくれるようになった。

いっぽうの私は。子育てにひぃひぃ言いながらも、やっぱり子どもは可愛いので、あと2人は頑張ってみようかな、という感じだ。もちろん、授かればだが。

アメリカでは、プリマリタルカウンセリングというものが広く行われているそうだ。結婚後に「こんなはずじゃなかった」とならないように、結婚前のカップルが決められたテーマを話して価値観を共有、すり合わせていくというものだ。

3年と7か月。私たちは無意識に、このプリマリタルカウンセリングを実践していたようだ。結婚まで長かったけども、互いの価値観や考えを共有できたので、これでよかったのだと思う。

やはり短いのは、スピーチとスカートだけでいいのかもしれない。

***

次回もぜひお楽しみに。

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