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結婚して、名字が「外国姓」になった。
国際結婚の場合、「夫婦同姓ルール」が適用されず、いろんなパターンの名字変更ができると過去の記事で紹介したが、私は夫と同じ名字になることを選んだためだ。
名字を変えて以来、本名を伝える際は必ず、「えっ? 何⁉」と聞き返されるのがおなじみになった。それほど夫の名字は、日本人にとって聞き馴染みのない珍しい姓なのである。
そのため、新しい姓になって困ったことがある。それは、電話で予約したり、問い合わせするときに名前を告げても、「絶対に一度で聞き取ってもらえない」ということだ。名字には濁点(゛)、小さい文字、半濁点(゜)が入っているから無理もないのだけれど。
おもしろかったのは、「法人名」と勘違いするオペレーターもいたことだ。会話のなかでちょいちょい違和感を感じていたのだが、「御社の……」と言い出した時に、まさかの勘違いに驚いたものだ。
そんなこんなで、名前を告げるだけなのにあまりにもスムーズにいかないことが多く嫌気のさしていたある日。つい出来心で、ホテルの予約をとるのに旧姓を伝えてみた。すると、「〇〇さまですね」と、聞き返されることもなく、数年ぶりにスムーズに予約を完了できたのだ。
久しぶりのノンストレス予約に、思わずにんまりする私。だが、そんな私を、悲しそうな目で見る夫が。
「なんで、旧姓を使ったの? 俺の名字嫌いなの?」
「だって……一回で聞き取ってもらえないから」
夫だって、同じような苦労をしているのできっとわかってくれるはずだ、と思った。
しかし。
「So what? Be proud of your name.(だからなに? 自分の名前に誇りを持て)」
ガーンッ!
ほ、誇り……。
「一回で聞き取ってもらえないから」
「何度も名前を伝えるのが面倒くさいから」
……私は、そんな理由で旧姓を使ったのだ。
おかげで予約はスムーズにできたけど、心の奥では「旧姓をそんな風に使うなんて」、とご先祖様に後ろめたい気持ちと、現在の姓を軽んじるような行いに罪悪感を感じながら。
夫にハッキリ言われて目が覚めた。電話対応が面倒くさい? それがどうしたというのだ。
そんなことを言ったら、全国で10名しかいない左衛門三郎(さえもんさぶろう)さんや、全国で1000名ほどしかいない大豆生田 (おおまめうだ)さんらはどうなる。
彼らだって、きっと同じような電話口の苦しみを味わっているだろう。
私は浅はかだった。旧姓を使って逃げるなんて。
夫のいうとおり、これからは自分の名字に誇りをもって、何度でも何度でも何度でも立ち上がり叫ぼうではないか。10000回だめでへとへとになっても。10001回目はなにか変わるかもしれない。ドリカムもそう歌っているのだから。
『何度でも』~パンジー薫ver~
口にする度本当に伝えたい名字は
聞き取りづらくて(相手の耳から)逃げていく
悲しみに支配させて ただ
(もう一度名前を)聞かれるなら
何度でも何度でも何度でも 立ち上がり叫ぶよ
私の名前 声が枯れるまで
落ち込んでやる気ももう底ついて
旧姓つかいたくなるときも 君(に言われたこと)を思い出すよ
10000回だめで かっこ悪くても
10001回目は なにか 変わるかもしれない
~♪
私は、今日も今日とて電話口に向かい、「違います、〇〇ですっ!」と奮闘するのである。
***
次回もぜひお楽しみに。
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